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デング熱の恐怖3 症状編


デングの症状があらわれて四日目。

 

突然のデング熱感染発覚からの入院命令。アポロ病院へ向かう。

しかし、ビザの日数不足で入院を断られ市立病院を紹介された。
India - Chennai - Velachery - Tansi Nagar from the MRTS

 アポロ病院を追い出される。

「トゥクトゥクが来たよ。ほら、乗りな。」

 

「はい。。いろいろと。。ありがとうございました。。」

 

運転手に、この病院に行ってくれ、と手書きで書いたビラを見せる。

向かう道中。外は40度のはずなのに寒さにふるえる。

 

 

 

腹痛もまたやってきた。骨も痛い。

 

 

 

 

 

 

 

「着いたよ。」

 

気がつけば、外は真っ暗になっていた。というか、いつ暗くなったのか全く思い出せない。何分くらいトゥクトゥクに乗っていたんだろう。

病院にひとまず到着。4階建てのそれほど大きくない病院だった。

 

 

 

入り口がわからず、辺りをうろうろする。

 

バックパックを担ぎ、やっと寝れるんだということを考えると、最後の気力が振り絞れた。

 

 

「とりあえず今日の寝床かあ」

 

 

入り口を見つけた。ガラスのドアを開けて中へと進む。

 

辺りは一杯の患者。

 

診察が進まず、夜の7時になっても捌けないのだ。

 

 

(診察終了になってしまったら、今日寝る場所がないぞ、、、)

受付の人に病状を話した。とりあえず座って待っててくれと言われる。

 

 

 

30分待つも、何も起きない。

 

 

背中がいたくて、とうとうバックパックを置いてねっころがる。

 

だいぶ楽だなあ。

 

ただ、これで診察時間が終了したら本当に洒落にならない。

また受け付けに向かう。

 

「アポロ病院から回されたんだけど、話通ってないですか???」

「Mr.Fukuzakiさんですか?ああ、すいません連絡きてました。こちらへどうぞ。」

「やっとベッドに寝られる!お金はなんだっていい、環境もなんだっていい。この辛い環境から抜け出させてくれ!」

 

 

入院フロアへと案内された。小さな病院だから、この部屋は三つのベッドのあるだけの部屋だ。

「とりあえず、ここに座っててね。先生を呼んでくるわ。」

 

 

デング熱に感染した話をすると、看護婦さんも大急ぎで対応してくれた。

「この薬と水を飲んで。少し楽になるから。これはあなたの水だからたくさん飲んでね。」

 

看護婦さんが笑顔で迎えてくれた。ふっとはりつめていた気持ちが緩んだ。

 

「ここのベッドは1500円。個室は3000円。今のうちに決めておいてね。」

 

 

 

病院のたらい回し。

院長が到着。触診と問診をうける。

「病状を伝えてくれ。」

「骨が痛い。耳がはち切れそうだ。頭がふらふらして、また熱が出てきた気がする。腹痛と下痢がすごいんだ。」

 

 

熱をはかる。

39度6分まで上がっていた。朝は37度だったのに、なんでこんなに急に熱が????

 

 

 

「どこから来た?家族は来ているか?職業は?なぜインドに?」

 

インドなまりがひどい英語で聞き取れない。

 

「ゆっくり話してもらえますか?頭が痛くて早口をきけないんです。」

 

質問に一つ一つゆっくり答えた。

 

 

 

 

「話にならんなこの患者は。」

え?

 

 

もうなんだかわからない。

「お前は一人で来たんだろ?インドの入院規定は、家族なり誰かなりが同伴することだ。一人で入院は認められん。第一、俺の英語を一回で聞き取れない患者は話にならん。認められん。」

「帰れ。」

 

 

 

何を言っているんだ?この人は。。。

 

 

「だから、お前はこの病院には入院できないということだ。いいな。」

「ち、ちょっとまってくださいよ!本当に動けないくらい大変なんだ。だいいちホテルはチェックアウトしてしまったし、アポロ病院にここにいけと言われたからきたんだ!帰れって言われて簡単には帰れない。今日1日どんどん体調が悪化するんだ、デング熱はいつなおるんだ?それも分からずに追い出されるわけにはいかない!」

最後の体力を絞って、こう答えた。

 

 

 

 

 帰るあてもないのに。

「お前、紙をもってるか?」

 

 

さらさらと何かを書いている。何か他の病院を紹介してくれるということか?でもこの時間だぞ。

 

 

 

「お前は、いまから薬局に行け。この薬を飲めば体調は良くなっていくはずだ。規定は守るべきだ。一人のお前は入院できないということだ。」

 

優しく院長が伝えてくる。だが、ここで「はい。」と言ったら入院できずに終わる。しかもビザも切れる危険性がある。

これから長い時間をかけてホテルに戻るわけにはいかない。だいいち、ホテルに空きがあるかどうかも分からない。

 

「ちょっと、っちょっとまってくれ!今からホテルをブッキングして自力で向かう体力も気力も無いのにどうすれば良いというんだ!紹介された病院だから渋々きたのに、このような扱いをするなら、しかるべき機関に報告した上、責任を追求することになる。目の前に40度近い熱を出している患者がいるのに、一人でガタガタと揺れながら走るトゥクトゥクに乗って帰れというのですか?」

 

 

 

 

これが最後のチャンス。どうにかなってくれ。。

 

 

 

 

「お前は入院させられない。以上だ。帰れ。責任なんて俺にはない。お前、これだけしゃべられるなら元気じゃないか。それなら、帰れるよ。車の用意くらいはしてやる。ホテルの前で待ってるから、それに乗って帰れ。以上だ。カネはいらん。ほれ、いけ。」

 

 

 

 

再び突き放された瞬間。気力がゼロになった瞬間だった。

 

涙がこぼれた。泣きながら、ホテルを後にする。トゥクトゥクが待っていた。

 

 

「このホテルに行ってください。」

 

今日チェックアウトしたホテルへと戻った。なんとか部屋は空いていたため、泊まる事ができた。

 

 

もう自分だけでどうにかできる段階じゃなくなった。親に相談し、チェンナイ大使館へと連絡してもらった。

 

 

 

ホテルに帰って水を飲む。飲んだ水が一瞬にして汗となって出てくる。涙もでてきた。悲しい訳じゃなくて、もう体中が痛いのだ。

 

 

 

その日も、1時間寝ては1時間起きるの繰り返し。体の痛みがこれまで数日とは比べ物にならないくらい大きくなってきた。

 

 

 

 

 

一人、部屋で呻く。「ううううううーーーーー。ううううううーーー。」

 

 

 

 


Published in インド(2012.5) チェンナイ(2012.5) デング熱闘病記

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