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パンケーキまみれの世の中


 

とあるパンケーキ屋

僕の家の近くには、とあるパンケーキ屋がある。

 

申し訳程度のフルーツと、植物性か動物性か分からないホイップが大量に乗っている。

このお店は、瞬く間に有名となり毎日のように観光客が訪れて列を作っている。

Pancakes

いつからか、「朝食はパンケーキ」という風潮が流れ、まだまだパンケーキを出す店が増えてきている。客の全く来なかった喫茶店もパンケーキを出した途端繁盛店となる始末。もちろんいつかは淘汰されてゆくのだろうけど。

 

 

油と砂糖、そして粉もの。栄養のかけらもないこれらを集めたお店が世の中にあふれかえっている。

 

 

 

横浜の大好きな定食屋

僕が大好きな朝食は、横浜の中央卸売市場にある、「おてる」という食堂だ。

おかわり自由のご飯とみそ汁に加えて、小鉢と、その日の新鮮な魚を刺身や、煮付けにして出してくれる。定食は700円ほどで食べる事ができて、そのお店を後にすると歩けないくらいお腹いっぱいになる。

 

Related building of Yokohama central wholesale market
僕の大好きなのはアジ定食だ。その日の新鮮なアジを刺身にしてくれて、15切れ以上ある刺身をぱっと出してくれる。

 

「はい船長、アジ定食ね。」

 

脂の乗ったアジの刺身と白飯をかきこんでその日のスタートを切る。

 

こんなにも良い朝食を出してくれるのに、僕がお店にいく時には、客は多くても2、3人だ。

 

 

 

儲かるパンケーキと儲からない定食

食の基本は、「その場所で一番美味しくて安い物を」「一番美味しい食べ方で食べる。」だと思う。

なのに、いつの間にか、どこでも食べられるようなモノを出す料理店ばかりが増え、安くて早くて、旨味成分が多い物が人々に受けられている。

 

旨味成分といっても、多くは砂糖や油、化学調味料をまぜこんだ人工物だ。それを「○○発」とか、「○○発祥の」とか言えば集まってくる人も少なくない。

 

 

けれども、そういった店は儲かってゆき、僕が大好きな定食屋みたいなものはどんどん姿を消していってる。

 

 

母が作ってくれるおいしいおにぎりが、マクドナルドのハンバーガーに代わり、ボリュームたっぷりの定食やがいつのまにか牛丼屋に代わり、会社の近くにある美味い酒を出してくれる小料理屋がチェーンの居酒屋に変わってゆく。

 

かつおと昆布でゆっくりととっていた出し汁が化学調味料に代わり、日々食べているお菓子も防腐剤まみれだ。

 

「味が美味しければ良い」という世の中の流れはおかしい。自分が美味しいと思っている加工食品の裏面を見てほしい。見た事もないカタカナがたくさん並んでいるから。

 

 

こんなことが起きているのは日本だけの話じゃない。北欧ではバーガーショップが急激に増え、パリの昼飯といえばフライドポテトがたっぷり入ったケバブだ。僕の大好きなマルセイユの伝統的ブイヤベースのお店は残り3件だけになってしまった。

 

 

便利になることは良い事なのかもしれないけど、便利さだけを追求する事、ニーズに対して提供する事のみが世の中の正しい方向性なのか、本当にわからなくなってくる。

 

少なくとも僕は、「おてる」のような店がなくならないような世の中を支持したい。

 


Published in 考察録

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